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もし試す場合は要求ファームウェアやインストール手順が変わっている場合があるので最新の情報を自分で調べてから試してください。
すべて自己責任です。
今のところ最強!
CorvusOS
AOSP系のカスタムROMで、おそらくPEベース。ビジュアルにこだわりがあり機能性も高いという感じのカスタムROM。Corvusはカラスという意味
Mi11Lite5G向けにはUnofficialで公開されており、公式サポートはされていないのだが、最近のPE関係のバッテリー関連の修正が入っているので常用に問題は無い。
必要なもの
- ブートローダーアンロック済の本体
- 日本版 M2101K9R MIUI12.5.7の状態で検証
- ADB Fastboot環境のあるPC
- USBケーブル
- ROM本体
日付の新しいものをダウンロードする。
「Gapps」と書いてあるものはGapps同梱 何も書いていないものはGapps非同梱 - カスタムリカバリ
https://sourceforge.net/projects/rombuild/files/Corvus/Recovery/
Recovery からboot.img、vendor_boot.imgをダウンロードする。 - サイフ使いたい場合 Magiskモジュール
- OSv4.0以降は動作不可!
インストール方法
いつも通りPEリカバリ等から入れる…のだが自分の環境ではうまく入らなかったので以下の方法で入れることにした
fastboot flash boot_ab boot.img
fastboot flash vendor_boot_ab vendor_boot.img
fastboot reboot recovery
リカバリ自体はLineageOS Recoveryと同じなのでインストール方法自体はsideloadを使ったものと同様
MIUI12.5.7→リカバリ導入→Wipe→ROMサイドロード→再起動
※V4.0の場合fw焼き不要
追記:V4.0がリリースされましたが、LineageOS19.1と同様にNFC関連のファイルが変わっておりFeliCaが動作しなくなっています。
アップデート
13日、アップデートがあり3.1とバージョンも上がっています。
Gapps版を使っている場合はそのままGapps版を、Vanilla版にGapps別で使っている場合は無印をダウンロードし、Wipe dataをせずにそのままADB sideloadする。
vanilla+gappsの場合はGappsもsideloadしないとブートループします
Magisk環境は消えるが再度パッチしてインストールすれば環境はそのまま残っているので心配しなくてOK
Magisk
付属リカバリからだとMagiskのAPKが署名エラーで焼けず、署名チェックのスキップも不可なのでboot.imgパッチを使った方法で導入する必要があります。
使うBoot.imgはBOOT imagesにあるものを使います。
数種類ありますが、バージョンの頭文字が一致するのものを使ってください。
例:3.0=boot.img 3.1=Medusa=bootM.img 3.2=Vindicate=bootV.img
バージョン違いで使いまわしは不可
Welcome to Pixelではなく、Corvus になっています。
使用感
Corvus_vS3.0-Revenant-renoir-Gapps-Unofficial-1345.zipでの動作検証です。Gapps無し版や後のバージョンだと変更箇所がある場合があります。
プリインアプリ
プリインストールアプリは恐ろしくシンプルで、カメラアプリすら無い。Gapps版ということでプリインストールされているものはGoogle系の物になっている。バニラ版だとOSSのモノが使われていると思われる
独自設定メニューの位置が独特
設定アプリを開くと、まず通常の設定が開くが、ユーザーアイコンや検索のあるエリアの下にCorvus Settingsというタブがあり、そこから独自設定メニューに入ることができます。位置が独特
設定(通常)
普通の設定は特にカスタムのされていないAOSP12といった感じだ。
カテゴリごとにタイトルにアクセントの付いており見た目が良い。
「さらに輝度を下げる」「フォースダークのオーバーライド」「最小幅」等、簡単操作や開発者オプション等に散らばっているディスプレイ設定がまとめられており使い勝手が向上している。リフレッシュレートはスムーズディスプレイをオンオフする方式になっている。(それぞれオフ60固定、オン90/60可変となる)
充電器を繋ぐと画面が点灯する項目が追加されている。DT2Wは当然動作
指紋認証と顔認証に対応
ジェスチャー関連はスワイプでスクショ、片手モードなど設定できる。
Advanced restartをオンにすると再起動のオプションが選べるようになる。
2ボタンナビゲーションも選べます。
ジェスチャーナビゲーションの設定は豊富で、無反応エリアの指定、IMEの下の隙間を開ける設定のオンオフ、触覚フィードバックのオンオフ、ナビバーのピルの表示のオンオフができます。
クイック設定
最初からインターネットタイルが分離しています。スリープ設定に関わらず画面をつけっぱなしにするCaffeine、USBテザリング、CPU情報、コンパス等、カスタムROM独自の項目もたくさんあります。
「Corvus Zen」という項目はUnofficial版では使えないようだった。
カメラ
カメラはプリインで「入っていない」のでGCam等を自分で入れる必要がある。
おサイフケータイ
SafetyNet通過させ、GooglePay経由でiDとQuickPayを紐づけてみました。
結果は問題なく使えるようになった。
独自設定項目「Corvus Settings」
日本語化はされていないが、Android12としてはかなり豊富なカスタマイズ項目がある。
Themig項目ではテーマ関係の設定ができます。
「Use custom color」でMaterial youの色を直接指定することができます。
linear lightnessをONにし、White luminance、Chroma factor両方最小の値にすることでピュアブラックもどきにすることができます。
フォントの指定、アイコンスタイルの変更もここから可能です。
主にステータスバーのカスタムを行えます。
通信速度の表示、時計(日付や秒数表示)、アイコンの変更など可能です。
AOSP標準では非対応のVoLTEアイコンの表示、「旧タイプのモバイルピクト表示」(LTEや4Gと一体化したモバイルアイコン)ができますが、共用はできないようです。
VoLTEアイコンとSmall mobile type iconを同時に有効化するとVoLTEマークとアンテナしか表示しなくなります。
マイクカメラ使用時のインジケーター、位置情報使用時のインジケーターを無効化する設定項目があります。AOSP系でGapps同梱のカスタムROMは頻繁に位置情報を使用するアイコンが出て非常に目障りだが、無効化できるオプションがあるのでこれは最高です。
クイック設定画面のカスタムができます。好きな明るさスライダー常時表示ができます。
位置を一番上かBottomか変更できます。Bottomが使いやすいです。
QS Transparencyは通知バー下した時の背景の透過度合いを調整できます。通知自体の透明化には非対応なようです
物理ボタンとナビゲーションバー(3ボタン)の設定ができます。
物理ボタン関係は「指紋センサーを画面オフ時にタッチするとライト点灯」や、音量ボタンの動作変更ができます。
ナビバーは戻る/履歴ボタンの入れ替え、ボタンの間隔の変更ができます。
デバイス偽装に関係する設定ができます。
Unlimited Phots storageではGoogleフォトのストレージを無制限保存できるようにしますが、BAN例があります。ほとんどのPixel偽装系カスタムROMはこの設定が勝手に入っており、あえて無効化するには自分でProp等を弄る必要がありましたが、こうやって設定から簡単に無効化できるようになっているのでこれはとても良いと思う
Unlock higher FPS in gamesでは一部のFPSゲームで90Hz設定を有効化できるようになるデバイス偽装のようです。対応アプリはよく分からない
(他AOSP系共通)おサイフケータイは動作するが、iDアプリは動作しない。iDアプリを介さないGooglePay経由やメルペイiDなどは正常に紐づけ、決済可能。
まとめ・感想
かなり良いROMだと感じた。DotOSの上位互換と言ってもいい感じの機能性と動作の安定性を兼ねそろえている。DotOSがOfficialなのにもかかわらず全くアップデートされず歯痒い状態だったが、もうこれで良いなと思いました。