結論:カスタムROMはMediaTek製SoC搭載端末では焼けなくはないが、まともに動作するとは限らない
MediaTekとは
いわゆるMTxxxxやHelio、最近だとDimensityとか作っている半導体メーカー。
コストが安く中華スマホでは一般的に搭載されがちなSoCであります。略してMTKとか呼ばれることがおおいです。
違い
SnapdragonではFastbootモードから端末にいろいろ焼くことができます。
しかしどうやらMTKではFastbootモードでTWRPを焼けたりはするがカスタム起動イメージ(カスタムROM)を入れるとブートループするようで、Fastbootしか起動しなくなります。
MiFlashでも焼き方でモードが変更される
※クアルコムモードだが、実際はFastbootで焼くモードでMediatekでもQualcommでもどちらでも焼ける。
MTKモードにすると、3種ファイルを要求される。しかし非公式のファイルを焼こうとすると社員など特別なMiアカウントを要求されるので焼くことはできない。(QualcommのEDLモードと同じ)
純正ROMは全く問題なく焼ける
Xiaomi公式のいわゆるグローバルROMや中華ROMは問題なく焼けます。
MiflashでROM指定してClean allで焼くだけです。中華版をグロ化も簡単に可能です。
Magisk導入
RootマネージャーアプリのMagiskは、boot.imgを焼くことでインストールができるが、MTKだとboot.imgを焼くだけではブートループします。
対処法はvbmeta.imgを焼くだけです。vbmeta.imgは初期ROM内にあります。
fastboot flash vbmeta vbmeta.img
ただし機種によってはvbmetaを焼くとループするという逆パターンもあるようで、一旦焼かずに起動し、ループしたら試すというので良いと思います。
有名どころのXiaomi.eu
あのXiaomi.euでさえもMTKのサポートはもうせんよと発表しています。
ブートループ問題を対処しきれなくなりMTK全機種のサポートをやめてしまいました。
例外
これはPixel ExperienceのRedmi note 8 Proのページである。
Redmi note 8 ProはHelio G90Tを載せている。しかしカスタムROMがある。これはどういうことだ!?!?!?!?!
リーク
とりあえず、流出したデータをもとにカスタムファームウェアが作成されてセキュリティチェックとを突破しカスタムROMインストール、起動ができるようになっているっぽい(たぶんまちがっているのできにしないでください)
例外中の例外なので、ほとんどのMTK端末はインストールできないといっていいだろう。
気合で実現したカスタムROM
そんなMTKXiaomi向けのカスタムROMだが、リーク以外でも専用ROMが作られている場合が2022年になって出てきた。
- Redmi K40 Gaming(Dimensity 1200)
- POCO X3 GT (Dimensity 1100)
https://lynnrin.download/share_disk/ROM/POCO%20X3%20GT/
- Redmi Note 9T
どれもちょっとしたバグがあるっぽいが、それでもMTKでカスタムROMが作られている。
GSIは?
Generic System Imageという汎用性の高いカスタムROMがあります。専用にビルドする必要なく、System.imgとして配布され、Fastbootdから導入することで機種を問わずカスタムROM環境にするものです。
MTK機種でも問題なく導入することができます。しかし「VoLTE」「多眼カメラ(Gcam等)」が機能しなくなります。
スナドラ系だとGSI運用は割と可能だが、MTKでは微妙に使いづらくなってしまう。
つまり?
純正ROM+Magisk運用ならスナドラ機種と全く同じように使える。グローバルROM導入も同じ
AOSP系はRN8P除いてかなり厳しい